印刷物に使う写真データはネット用よりも精細なものが必要です

あけましておめでとうございます。
今年も公私ともども、写真やイラストを配置してカラープリンタでプリントした年賀状をたくさんいただきました。
そこで、日ごろ頻繁にお世話になっている、写真データのお話です。

筆ぐるめやワードでの内製や、ネット用の写真

年賀状を筆ぐるめなどで作ってカラープリンタで出す場合は、あまり写真データについてこだわる必要はないですね。

ワードで作ってプリンタで出力するペーパーや、ウェブサイトやブログに載せる写真も、同様です。もとになる写真のデータの質についてそれほど気にしなくても、一般的な用途であれば、まあまあの結果が得られるでしょう。

印刷物に使う写真は、あまり「なんでもいい」わけではありません

一方、印刷会社で印刷してもらう印刷物用の写真データは、一般的なカラープリンタやネット上で見てもらう写真データと比べると、「きれいに見える」ためには最も精細なものが必要になります。

理由は、モニター表示の技術や印刷技術や人間の画像認識に関わる生理学的他の理論があるはずで、そこは私は詳しくありません。
が、実際、例えばパソコンのモニター画面でカードサイズくらいに見えてそこそこキレイ、と思えても、同じデータを印刷物でカードサイズくらいの大きさにして印刷して目で見ると、ぼやけて明暗や色合いの変化が大雑把な、粗い感じの写真に見えてしまいます。

ですので、印刷物の制作にあたって、例えばネット用みたいな写真しか入稿していただけないような場合は、できるだけ印刷物に適切な程度にデータがみっちり詰まったものに加工する、という手間が発生します。

ワードやエクセルに貼ってある写真は、写真データを取り出して使います

それから、ワードやエクセルに写真を貼り付けたファイルが入稿されることもあります。

この場合は、レイアウトソフトに写真を貼るために、ワードファイルに内包されている写真データを取り出すということをします。

といっても、まあ十分な写真データが取り出せることもあれば、悲しいくらい小さな写真データしか取り出せないこともあります。

悲しいくらい小さな写真データしか取り出せなかったときは、涙ながらに(大袈裟です)できるだけ印刷物に耐えられるように、データがみっちり詰まったものに加工します。

それでも、元の写真データが不十分なものである場合は、これらの努力をしてもそれほどきれいな写真にはなりません。載せる大きさもあまり大きくはできないので、本当は半ページくらいの大きさで載せたいけど、小さく載せるしかない、ということもあります。

まあ、広報誌や会報誌などの実際の読者は、制作している我々ほどには画像の粗さを気にしないかもしれません。
制作者のこだわりすぎで手間が増えコスト増につながらないよう、我々は自戒するべきですが、可能なら入稿する写真データについて少し注意していただくことで、発注サイドも制作サイドもストレスなくきれいな写真を載せることができます。
つまり、オリジナルの写真データがあるのなら、ワードやエクセルに貼り付けずに、そのまま写真データを入稿していただきたい… ということです。

印刷物用の写真の入稿は、デジカメのオリジナルデータがベストです

基本は、「小さいものを大きくすると粗くなる」のであり、「色合いや陰影が大雑把なものをきれいにはできない」ということです。
そこで、入稿データとして一番望ましいのは、デジカメで撮ったオリジナルのデータを、jpg(ジェイペグと読みます)形式のファイルでいただくということになります。

デジカメであれば、コンパクトカメラでも通常の設定で十分なデータサイズがあり、またまさに写真撮影のための機材ですから、色合いや陰影の変化を細やかに捉えるようにできています。

スマホカメラでも、機種や設定によっては悪くないこともあるので、デジカメがないけど載せたい写真のシャッターチャンス!といった場合は、手元のスマホで撮っておくに越したことはありません。が、基本的にネット用の写真に向くようにできていますので、印刷物に使うには、やはりデジカメが安心です。