ドメインの移管(ドメイン管理会社の移転、変更)

ドメイン管理会社の選び方

ホームページアドレスに使う、xxx.com などのドメイン。自社独自の、オリジナルのドメインを取得して使う時は、ホームページ(ウェブサイト)を置くレンタルサーバー会社で、ドメインの申請・管理をしてもらうことが多いと思います。

しかし、ドメインの管理とホームページの公開は、別のサービスです。同じ会社に頼まなければならないわけではありません。
ドメイン管理費用(更新料)は、意外と会社によって差があります。ホームページを維持する限りずっと払う費用なので、ドメイン管理だけを安価な会社に移したいということは、あると思います。

あるいは、ドメイン管理費用やサービスには問題ないが、ホームページを置くレンタルサーバー自体の見直しで移転しようとすると、ドメイン管理も動かさないといけないというケースもあります。

ドメイン管理自体に「品質の差」のようなものはないので、「高いほど良い」類のサービスではないと、私は思います。少なくとも、シンプルなホームページ公開とメール使用くらいなら、判断のポイントはあまり多くありません。料金以外には、支払い方法、管理作業に使う操作画面の分かりやすさFAQの充実度、困ったときのサポートが気になるならその対応、くらいでしょうか。
ただし、会社が潰れるとかなり困ることになりそうなので、「経営が安定している」ことは重要です。ここは、直接知っているのでなければ、会社の経歴や代表者の姿勢などから判断することになるでしょう。

ドメイン管理会社の具体的な移転先については、ドメイン取得にあたりドメイン管理会社の料金を比較という記事でまとめていますので、ご覧ください。料金などがときどき変わるので、たまに調べて更新しています。

ドメイン移管手順( Bizメール&ウェブ からの移出を例に)

ともあれ、少し前にドメインの移管に携わった経験から、手順とポイントをメモしておきます。

経験のベースは、OCNの「Bizメール&ウェブ」というレンタルサーバー(ホスティング)サービスでドメイン管理をまとめていたのを、ドメイン管理だけ他社に移管したケースです。手順やポイントは移管元・移管先の会社にもよるでしょうから、一般化はできていないかもしれません。
概要を把握するために、お名前ドットコム「ドメインの管理を移す」を参考にさせていただきました。ここの解説は分かりやすかったです。
(ドメイン移管だけでなく、OCNレンタルサーバーからのお引越しは情報が分かりにくく結構大変なので、できたらまとめて書きたいです。)

なお、ドメイン移管は、移管後の一瞬、ホームページ閲覧やメールの送受信が不安定になるかもしれませんので、週末や夏休み・年末年始など、仕事の動きが緩やかになる時期にするといいと思います。

対象ドメインが移管可能な条件をクリアしているか確認

ドメインの移管は常にできるわけではないので、まず移管できるかどうかを調べます。必要な情報は、移管元つまり現在のドメイン管理会社に求めることになります。
「ドメイン移管は一切できない」ということは日本の会社ならほぼ無いと思いますが、何らかの理由で「できない」ことはあり得ます。

よくあるのは、ドメインの有効期限がもうすぐ切れる場合で、この時期は移管不可能です。「もうすぐ切れる」の「もうすぐ」がどのくらいかというと、1か月を切ると不可なケースが増えてきますが、ドメインのタイプや移管元の会社により異なります。「対象ドメインの場合は、どうか」を調べないと、正確な判断はできません。
有効期限不足で移管できない場合は、移管元で一旦更新して有効期限を延ばして、その後有効期限が十分ある間に移管作業をすることになります。

有効期限以外にも条件があるかもしれないし、なんにせよ移出の手続きや流れを知らなくてはならないので、移管元のサイト内で「ドメイン 移出」「ドメイン 転出」などで説明を探します。公開されているページに説明がなければ、ユーザー用のページにあるかもしれないので、ログインして探します。
印象としては、自社サービスに転入してくるほうの説明は懇切丁寧ですが、出ていくほうの説明は、探しにくく不親切に書かれているように思えてなりません。(商売ですから、まあそんなものですかね。)

移出(転出)の条件は、汎用JPドメイン(.jp)か、属性型JPドメイン( .co.jp 、.or.jpなど)か、gTLDドメイン( .com、 .org、.net)かで異なります。 対象ドメインがどのタイプかは、 ドメインを眺めればすぐ分かりますね。

次に、対象ドメインの情報をチェックします。

汎用JPドメインの場合:
対象ドメインのDomainInformatonで、[有効期限]と、ContactInformationの[Email]をチェック。
・有効期限は、31日以上先であることが必要。そうでない場合は、一旦更新する。
・Emailは、自分で送受信できるメールアドレスであることが必要。そうでない場合は、変更する。

属性型JPドメインの場合:
対象ドメインのDomainInformatonで、[状態]Connectedの日付と、[登録担当者]をクリックしてContactInformationの[電子メイル]をチェック。
・Connectedの日付は、31日以上先であることが必要。満たない場合は、一旦更新する。
・電子メイルは、自分で送受信できるメールアドレスであることが必要。そうでない場合は、変更する。

gTLDドメインの場合:
AuthCode(オースコード。認証キー)を手元に持つことが必要。
・AuthCodeは、gTLDドメインそれぞれに固有に割り当てられているコード。現在のドメイン管理会社のサービスサイトで、「AuthCode」で検索して入手方法を調べて、入手する。
対象ドメインのWhoisで、DomainStatus(ロックの有無)、AdminisutrativeContactEmail(担当者のEメール)、DomainExpirationDate(ドメイン登録期限日)をチェック。これらの名称は、ドメイン管理の上位機関によって異なっているかもしれない。
・DomainStatusは、OKであれば良い。OKでない場合は、ドメイン管理会社がロックを掛けているので、管理会社に連絡して外してもらう。 このロックは、「トランスファーロック」というロック。
・AdminisutrativeContactEmailは、自分で送受信できるメールアドレスであることが必要。そうでない場合は、変更する。
・DomainExpirationDateは、15日以上先であることが必要。そうでない場合は、一旦更新する。

移管元の会社から移管先の会社にドメインを移管してもらう

ドメイン移管できる条件が整ったら、いよいよ移管手続きに入ります。
大きく言うと、移管先と利用契約をして、移管元に「ここに移出するよ」と伝える、ということをします。
実際に移管が行われる作業は、なんというか、自分の頭ごなしに両社が行うっていう感じです。

まず、新たにドメイン管理を依頼する会社に、ドメイン移管申請をします。この手続きは、移管先のウェブサイトに大抵懇切丁寧に書いてあるので、移管先のウェブサイトで「ドメイン移管」検索をして調べるといいです。
大体、サービス利用を申し込んで、登録して、移管料を支払って、移管の詳細を申請する、といったことを行います。

それから、あまり間をおかずに、移管元の会社にドメイン移出を申請します。例えば移管元がOCNなら、移管先に申請したあとで、OCNのカスタマーサポートデスクに「ドメインの指定事業者変更(OCN→他社)」を申し込みます。

そうすると、両社の間で移管作業をしてくれるみたいです。完了したら、移管元から連絡が来ます。確か、とてもあっけなくすぐ終わったような気がします。

移管後は、新ドメイン管理会社でネームサーバーの設定が正しくされていることが必要です。これは、移管元と移管先で情報交換がされていて移管時に設定してくれていたような気もしますが、自分でも新ドメイン管理会社の管理パネルにアクセスして確認するべきですね。

全体に、作業自体よりも、手続き案内の情報の解読と理解が大変だったように思います。でも移管してしまえばあとは年1回の支払いくらいしかすることはありませんので、自社に合う管理会社が別にありそうなら、やっておくといいと思います。

最後に、お勧めできるドメイン管理会社のバナー広告です。移管先をお探しの際は、ぜひチェックしてみてください。

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