異体字はIMEパッドから「異体字の挿入」で出せる
人名に多いんですが、「漢字がパソコンで変換しても出てこない!」ことがあります。
常用漢字でなくても変換で出てくるものもありますが、タイトルにも書いた「吉」の下のほうの横棒が長いものなど、よく使われる割に出しにくい漢字もあります。
人の名前の漢字は、気を遣うところです。
ネットでは、見る人の環境が様々なので普通は通常の漢字を使うしかないですが、広く配布する紙媒体では、通常の漢字で済ませるわけにはいきません。
こうした、同じ漢字だけど違う形である漢字を、「異体字」といいます。
ウィンドウズパソコンを使っている方の多くが日本語変換に「MS-IME」を使っていると思いますが、MS-IMEであれば、異体字はIMEパッドで出す楽な方法があります。
IMEパッドは、ウィンドウズ8だと、画面の大抵いちばん下に並んでいる中から「あ」(「A」となっていることもあります)を右クリックして、「IMEパッド」を選択して出します↓
ウィンドウズVistaだと、画面のいちばん下にある、これです↓
このIMEパッドを表示して、左側のいちばん上の「手書き」モードアイコンをクリックして、手書き画面にマウスで標準の字体を書きます。
目指す漢字が見つかったらマウスポインタを乗せて右クリックすると、異体字がある漢字は、「異体字の挿入」で異体字候補が出てきます。それを選ぶと、異体字が入力できる、という手順です。
…というやり方を、2014年1月16日に書いて、紹介していました。
しかし、ウィンドウズ8は「吉田さんの吉の上が土になっているやつ」もこれで出るんですが、たまたまVistaでやったら、「吉」は異体字候補が出ないことに気づきました。
せっかくブログを訪れてくれた方を、がっかりさせていたこともあったと思います。すみません。
でも、VistaのIMEでも「上が土の吉」自体は持っているはずと信じて、意地になって探しました。
そして、見つけました。ちょっと面倒ですが、「メイリオ」系のフォントが入っているパソコンなら、「文字一覧」から入れることができます。
ウィンドウズ7は手元にないので検証できませんが、8でのやり方かVistaでのやり方か、どちらかが使えると思います。
ウィンドウズVistaでの「上が土の吉」の出し方
まず、やはりIMEパッドを上記のとおり表示して、左側の上から2つ目の「文字一覧」アイコンをクリックして、文字一覧画面を表示します。
文字が並んでいる左側に、「文字カテゴリ」フォルダがいくつも出てきます。
その中の、「Unicode(追加漢字面)」というフォルダをクリックします。さらにその中の、「CJK統合漢字拡張B」というフォルダをクリックします。
すると、「CJK統合漢字拡張B」に格納されている漢字が、右側の一覧に表示されます。といっても、空きコードが多いので、漢字はたまーにぽつんぽつんとあるだけです。
ここで、右上のフォントを選択する欄で、「メイリオ」系のフォントを表示しておきます。(他のフォントだと、「上が土の吉」は、入力すると出るものもありますが、この文字一覧では表示されないことがあります)
そのうえで、一覧表の左側の、「U+数字」となっているコードが、U+20BB0 となっているところまでスクロールします。コードの並び順は、数字が0から9まで続き、そのあとABC・・・が続く順番です。
「U+20BB0」の行にたどり着いたら、横の7列目に「上が土のよし」がある… はずです。(ありました?)
これをクリックすると、開いているワードなりに入力されます。