印刷物の校正紙段階で「背景色が淡いので白抜き文字だと色弱の人が読みにくいのでは?」という意見を、関係者からいただきました。
これ、ウェブではアクセシビリティが標準化されているので、判断は容易です。
webページのテキストカラーの視認性判断ツール
株式会社インフォアクシアさんのWebA11y.jp(エー・イレブン・ワイ)はWebアクセシビリティについて広く深く情報提供されていて、「各種チェックツール」に規格準拠やコントラスト比を判定できるツールを案内されています。アクセシビリティの判断に何かと便利で助かっています。
しっかり判定するにはインストールやブラウザにアドオンするツールが便利ですが、モバイルPCですぐチェックしたい時などのウェブサービスも探してみました。
● syncer社 色のコントラストチェッカー
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背景色と文字色の6ケタのカラーコードを入れると、コントラスト比とWCAG2.0準拠かどうか判定してくれて、お勧めの文字色候補を表示してくれます。
英語ですけどこちらもあります。
● snook.ca Colour Contrast Check
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スライダーでRGBを変化させるとどうなるか?というシミュレーションが簡単にできます。
印刷物の背景色と文字色の視認性はどう判断するのか
では、印刷物の場合はどうなんでしょう?
印刷物のユニバーサルデザイン指針は多くの自治体でまとめられ公表されていますが、私が目を通した限りでは、webページのアクセシビリティ判断のように、数値情報で判断するような具体的で明確なものではありません。
むしろ、良心的な印刷会社さんが経験則から出される推奨方針のほうが、視認性のコントラスト判断については参考になるように思います。
印刷通販メガプリントさんの解説:
濃淡の差をはっきりさせたい場合は、最低25%~30%程の濃度差をつけることを推奨しております。
https://www.megaprint.jp/Technical/technical-color-density
今のところ、このくらいしか手がかりがないため、カラーデータをモノクロ化して、背景色と文字色のブラックの濃度を見ることにしました。
すると、背景色と文字色のブラック濃度の差は34%でした。上記の情報からは、許容範囲に思えます。とはいえ、ここは印刷会社の方の意見を聞いてみようと思います。