会報誌や広報誌、フリーペーパーなどで出版されている書籍を紹介したい場合、合わせて表紙の画像(書影)も載せられると、よりわかりやすいです。
しかし、本の表紙にも著作権があるため、自由に使ってよいと明記されている場合を除いて、無断で掲載することはできません。表紙画像の利用については、出版社それぞれが決めているルールを出版社のホームページなどで確認し、そのルールに従います。
ネットでは、アフィリエイトプログラムを利用した掲載など比較的自由にできる場合もありますが、一般には個人ブログやホームページでの表紙掲載も、出版社の方針を確認する必要があります。
一般的な掲載のルールとは?
書籍の表紙を載せる際、一般的なルールとして気をつけていることは
- 出版社のルールに従い、許諾を得る
- トリミングなどの加工をせず画像全体を載せる
- 表紙画像の近くに書籍情報(著訳編者名、書名、出版社名など)を載せる
一般的な手続きの手順
私が書影の使用許可申請を行う時の大まかな手順は、以下の通りです。
- 出版社ホームページの著作権利用のページなどで、表紙画像使用についてのルールを確認する。
- 問い合わせフォームや記載のメールアドレス宛に、 表紙画像の使用許諾のお願いの文面を送付する。問い合わせフォームがなく、メールアドレスも公開されていない場合は、電話で問い合わせる。
依頼の文面に含める項目
- 掲載媒体
- 会報など定期的に発行する媒体の場合は掲載号数
- 発行予定日
- 記事の趣旨と掲載内容の説明
- 表紙画像の近くに記載する予定の基礎情報についても間違いないか、確認の依頼
だいたい数営業日~1週間以内でお返事いただけることが多いです。そのお返事の中で、発行後に見本誌を送ってね、といわれる出版社もあるし、特に言われないこともあります。
煩雑な手続きのケース
メールや問い合わせフォームのやり取りだけでなく、別途申請書類の作成や企画書の提出を求める出版社もあります。
私が経験したのは大手出版社への表紙画像使用許諾申請時でした。
出版社のウェブサイトでは電話の問い合わせ先しかなかったので、電話しました。
掲載紙や発行時期、掲載コーナー趣旨をざっと説明すると、申請手続き方法を教えてもらえました。
企画書に記載すべき項目の数々と、送付先のメールアドレスを電話口で伝えられたので、必死にメモ……。しかも、企画書は今日の夕方ごろまでの送付が可能かとのことで、なんとか急ぎで作成しました。
お返事は翌営業日にいただけたので、ホッとしました。
自分で本の表紙の写真を撮っても許諾は必要
そ、そんな手間がかかるものなのか。じゃあ自分のカメラやスマホで本の表紙の写真を撮った場合はどうだろう……と考えました。聞いてみると、「本の表紙自体に著作権があるので、自身で撮影した写真であっても申請は必要」とのことでした。
版元ドットコムに出ている表紙画像なら申請不要
一方、版元ドットコムという団体に加盟している出版社の書籍で、版元ドットコムに表紙画像があれば、申請不要で利用可能です(2023年7月20日現在)。版元ドットコムは、多くの出版社が会員となっている一般社団法人で、本の情報のデータベース運営などに取り組まれています。本の紹介のための表紙画像の利用は自由で、 個人・企業・図書館、問いません!とこちらに説明があります。
載せたい本の書影がもし版元ドットコムのホームページにあれば、そこから書影をダウンロードして使うとよいでしょう。大きなデータサイズの画像が欲しい場合は直接出版社にお願いする必要がありますが、そうでなければ問題なく使えるのではないでしょうか。