ウェブサイト制作における、大手と小規模会社の違い

弊社は押すに押されぬ事実として小規模零細事業所で、それを特に取り繕うこともしておりませんが、先日、初対面のお客様から、

大手のウェブ制作会社と比べて、個性的な、尖ったウェブサイトができるのではという期待があるが、その点はどうですか?

という質問を受けました。

正直、考えたことがなく(アホなのか?)、しどろもどろで答えになっていなかったと思うので、改めて考えてみました。
といっても、私は社内メディア担当の出身。クリエイティブの仕事で大手に勤めたことがないので、想像の範囲です。

大手制作会社の良い点

・マーケティングや使い勝手やデザインの引き出しが多く、効果を出すための標準的な設計、デザインができる(だろう)。
・最新の技術で作ってくれる(だろう)。
・周辺技術や特殊な機能の要望にも応えられる(だろう)。

…いいですねー。なんだか落ち込んできたので、小規模会社の強みも(立場上多めに)考えてみます。

小規模制作会社の良い点

・制作にコアに関わる人間が直接お客様とコミュニケーションをとるので、行き違いやコミュニケーションの無駄が少ない。
・この仕事をやりたくてやっているので、細かい相談などにも対応しがち。
・担当者が変わりにくく、何年も前のやりとりや内容が失われにくい。
・社内スタッフの中で担当配置ができず、スタッフを外部から探すため、かえって最適なスタッフ配置ができることがある。
・制作費は安め(かな?)。

それぞれの「悪い点」は、他方の「良い点」の裏返しですね。ここはやっぱり、小規模制作会社がデメリットをどう軽減しているかを書いておきます。

大手と比較して圧倒的に不利なのは、経験値でしょう。1人、2人程度の経験を蓄えても、たかがしれていますから。
ただし、ウェブサイト関係の情報はネットで大量に存在します。情報収集の努力と、その情報の適否を判断する力、気になることがあれば試してみる実行力があれば、ある程度はカバーできるのかなと思います。

それでも、高いレベルでできることと、そうでないことは、どうしてもあります。小規模制作会社は、強い部分と弱い部分が絶対にありますから、発注される場合は何に強いのかをきちんと把握されて、それが発注元にとって最も必要なものかどうかで判断されることが大事だと思います。

ウェブサイトのデザインの優劣は見た目じゃない

さて、ここまでつれづれなるままに考えてみて、冒頭の質問にお答えしにくかった理由が分かりました。
「個性的で尖っているウェブサイト」という表現が意味するのが、「見た目」のことのように思われたから。これですね。

ウェブサイトのデザインは、サイトに訪れた人がどう見て回って何を考え、どんな行動を起こしてくださるかを実現するためのものです。「どう感じるか」も、もちろん一連に影響する要素のひとつなので、見た目も無視はできませんが、「個性的で尖った見た目」を作ることがゴールにはなり得ません。
制作会社の規模にかかわらず、「個性的で尖ったウェブサイトを作ります!」と胸をはる制作会社がもしあったら、効果を最終目的にする姿勢が本当にあるのかを問うほうが良いと思います。

なので、冒頭の質問への答えはこうです。

「弊社は、御社がサイトに託す目的を達成するために、全力で制作します。目的を定める主体は御社であり、それに必要な情報は御社の中にあるので、それらを明確にするためのプロセスも制作に含めるのが弊社の強みです。結果的に、競合他社とは少し違ったウェブサイトになることもあれば、業界の標準的なサイトになることもあります。
この方針は、小規模ならではというよりも、私自身の考え方です。なお、小規模であることによる弱点は、カバーする努力をしています。」

 
Mさん、きちんとお答えできず申し訳ございませんでした。