確定申告書類を作成。
年に1回の作業なので、何度もやっていながら、毎年「どうやったかなあ~」と手間取る。
そこで、手順をまとめてみました。
あ、ブログを訪れてくれた方のために、先に前提条件を書いておきます。
青色申告の個人事業主です。
税理士さんに頼まず、経理も決算も申告も自分でやっています。
E-TAXもやろうとしたことがありますが、ソフトの導入やカードリーダーが必要で、これが結構重くて当時のパソコンがハングアップしたため嫌気がさしました。
税務署が近所なので、書類作成は国税庁サイトで行なって、税務署に書面提出することにしています。
大まかなスケジュール
12月頃~:
保険料控除証明書が届き始めるので、ひとつの袋にためておく。1月に届く支払調書も同様。
1月:
12月決算をしたあと、お正月休みの間に未払い金や固定資産の計算をして年次決算をしておく。
ここまではさっさとしておかないと、元入れ金が決まらず1月からの経理がスタートできません。
2月:
改めて確定申告の準備をする。(1月だと、支払調書などが全部届いていないかもしれないので、2月にする)
2月16日から3月15日まで:
税務署に提出。
書類作成作業の前に用意するもの
- 前回の確定申告書類(提出した書類は当然こちらにはないので、「控え」ってやつ)
- 1月に作った決算書類
- あちこちから届いた支払調書
- あちこちから届いた保険料控除証明書
- 税控除のある寄付領収書や、医療費が高かった場合は医療費領収書など、控除のためのその他証拠書類
このうち、支払調書については、支払元が必ず送らないといけないものではないそうです。今回、少額の謝金の支払調書が来ていなくて、調べてみてわかりました。
源泉徴収がされていなければ別に構いません。いただいたお金を、そのときに入金しているので。困ったのは、源泉徴収された残額を現金でいただいた際に、明細がなかったからです。
少額とはいえ、天引きされた数千円は、私にとっては1~2時間タダ働きになる金額。国からなんとか返してもらわないと困るわけです。契約書めいたものもありませんでしたが、当初約束いただいた金額が一応見つかったので、税額を掛け算して算出できました。支払調書は確定申告時の提出書類ではありませんので、根拠を保存しておけば大丈夫なはずです。
この、支払調書探しと源泉徴収税額の算出で、すごく時間がかかってしまった…
思うのですが、謝金などの源泉徴収対象の収入は、大半が支払い元のほうで支払先のマイナンバーとセットで提出することになったのですから、理屈でいうと間違いなく捕捉されるはず。
だったら、源泉徴収税預かりって、もういらなくないですか? 記帳も申告時も面倒だし、支払元の面倒さも結構なものです。マイナンバー導入で莫大な税金を使っているのだから、ちょっとでも楽にさせてよ、本当に。
確定申告書作成コーナーを開いて、作業開始
さて、いよいよ確定申告作業の始まりです。
まず、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」ページを開きます。
昨年もやっている場合は、「過去のデータを使って作成」します。大きい流れとしては、まず決算書を作って、次にそれにもとづいて確定申告書類を作る感じです。
まずは、青色申告決算書(緑のインクの用紙のやつ)。
前回の青色申告決算書と、前回の会社としての年次決算書の数字を比較して、どこに何を入れるのか思い出しながら、入れるが…
「減価償却資産の内訳」で引っかかる
最初に資産一覧で表示されるのは前回の数値だけなので、肝心の「本年の減価償却費」と「未償却残高」を入れなくちゃ…と思うのですが、「修正」ボタンを押してもそれは入れられません。
実は、これらは全部の資産を入れたあと「入力完了」して初めて自動計算されて、再表示されます。
「一括償却資産」なんかは、修正事項がないので「修正」不要と思っちゃいますが、一旦「修正」ボタンを押して、一応「フン、フン」って眺めて、「入力終了」ボタンを押す。
すると、「本年の減価償却費」と「未償却残高」(資産として残って、来年またそこから1年分の価値が減る)が自動計算されます。
さらに、ここで重要注意!
「定額法」で入れている資産も「修正」ボタンを押すのですが、償却済みで「残高1円」にしている資産は修正事項が無いと思いそうになります。しかし、この場合も修正画面の「本年中の償却期間」に「0」月を入れなければなりません。
でないと、全て終えて「入力終了」しても、
「KS-E10003(内容の確認が終了していない云々)」
というエラーが出て、終われません。
どこが問題なのか教えてくれないので、探すのにすごく試行錯誤して、過去ひどい目に合いました。
それから、新たに買った資産は、「新規追加」します。
「新規追加」の際は、条件が合えば「一括償却資産」にすると、楽です。
月割り計算もないため、取得年月とか耐用年数とかはグレーの非入力欄になるので、取得価額など入力できる箇所だけ入れれば済むのです。
「適用」は、それがどんなブツだったか自分でわかるように書きます。「ノートパソコン」とかソフト名とか。8文字以内なので、工夫要です。
これを入れる時点で、私の場合はすでに1月初めの年次決算の時に減価償却資産の計算を自分で済ませているので、もしもここでの入力計算結果が違ったら面倒なのだけれど、幸い毎回一致しています。
青色申告決算書が完成したら、貸借対照表を作成
「地代家賃」は、通常は家賃だけなので、「本年中の賃借料・権利金等」の「賃」のところに年間の家賃金額を書きます。右側の「算入額」は、私の場合は事務所専用なので全額を書きます。
滞りなく「入力終了」できたら、これで青色申告決算書が出来上がり。
先に進んでいって、そのまま「貸借対照表」を作成します。このとき、やけに慎重に確認してきますが、1月に済ませた決算数値を転記するだけなので、断固としてここで、貸借対照表に入力します。
期首は前年数値を引き継いでくれているので、期末だけ手元書類から転記します。
貸借対照表の入力を終えると、画面が変わって住所・氏名等を入力します。
毎年、「整理番号」の項目に悩んでいる気がします。そして毎年、入れずに済ませている気がします。
ここはエラーで悩んだ記憶がないので、それでいいんだと思います。
プリンターで、提出用と控え用を印刷
先に進んで、印刷。両面印刷してはいけないみたいで、赤字で「片面印刷」って注意があります。
控え用も印刷されるので、2セット印刷する必要はありません。
印刷後の画面で、決算書・収支内訳書の添付書類など聞かれますが、私の場合は通常特にないので、そのまま終了。プリントアウトした青色申告決算書を提出用と控え用に分けて、それぞれホッチキスでパチン。
決算書は、これで終わりです。続いて、確定申告書づくりです。
最後に確定申告書を作って、税務署に提出
2016年2月の提出分から、入力様式がだいぶ変わったみたいです。
最初の「収入金額・所得金額入力」ページの事業所得で、源泉徴収関係も入れることになります。
その他も入力して、プリントアウト。「作成コーナー」から去る前に、来年のために必ず「データ保存」します。
プリントアウトされた書類の中の「チェックシート」のリストに合わせて書類を並べて、給与をもらっている年は、勤務先からもらった給与の源泉徴収票を同じくプリントアウトされた「台紙」に貼ります(これは原本を貼る)。保険料控除証明書などは、見せるだけでもOKのようですが、まあ毎年貼ってきているので、原本を「台紙」に貼る。支払調書は、貼らなくてよい。
申告書も、決算書と同じく提出書類と控え書類と分けて、ホッチキスでパチン。最後に、もう一度1枚ずつめくって、「印」っていうところにハンコを押します。
そして、税務署などの申告窓口に持って行きます。
「控え」も一緒に出して、「控え」だけ押印して返してもらいます。
これが結構大事で、収入を証明する際は必須書類になります。翌年の申告作業時も参照するので、大切に保存します。
手順は以上ですが、去年(2016年)から提出窓口の列が異常に長くなっています。確定申告時期には、税務署には申告書を書く「作成会場」とできた申告書を提出する「提出窓口」があって、一昨年までは提出窓口のほうは列もないかあっても短くて、すぐ受け付けてもらえたのですが、去年も今年も、提出だけなのに1時間くらい列に並んでいます。
会場が駅前の臨時会場になったためかもしれませんが、あるいはE-Taxに誘導したいために、紙で提出する人にあえて長蛇の列につかせているのではと、勘ぐってしまいます。並ばずに済む郵送提出も可能とのことですが、「控え」の返却用封筒と切手が必要など、提出窓口に歩いて行ける私などは、税務署の負担軽減のためになんで往復の切手代まで負担しないとアカンのかと腹が立ちます。
提出窓口の列が長い理由のひとつは、見ていると「完成して提出するだけ」まで至っていない人も並んでいて、受付時点で不備を指摘されるということもあるようです。でもみんな並んでいるときは「出すだけ」と思っているので、列が動かないことにイラつく人、多し。行列の制御も、下手くそだし。(私も数人に横入りされました)
でも、苦情の矢面に立つ職員さんも、確かに頼りないんだけどこの体制を組んだのはその人の責任じゃないだろうし、気の毒です。
「作成会場」と「提出窓口」以外に「一応書いたけどチェックしてほしい窓口」を作るとか、本当に提出だけで流れる列以外は「番号札」で出直し可にするとか、が要ると思います。それか、対応時間を増やす、人を増やす。
なんだかなあ。疲れました。